2012年9月25日火曜日

沿岸砂丘部に哺乳類の痕跡を確認

今回は哺乳類による痕跡をご紹介します.

貞山堀より東側の砂丘域には,かつて,クロマツの若木が優占する人工海岸林が広がっていました.巨大津波によって木々は幹折れし,枯れてしまいましたが,砂地にはクロマツの実生が残存し,自生の砂丘植物や短命な外来種が再生・侵入しつつあります.

先週末の調査時、ここで地面に掘られた穴を確認しました.どうも巣穴のように思えます.スケールがありませんが,巣穴の入り口は直径50cmほどでした.
哺乳類の巣穴?(2012年9月22日)

そして,その巣穴のすぐ近くには,哺乳類によると思われる糞が・・・.糞の長軸は10cmほどで,植物の種子がたくさん含まれていました.
哺乳類の糞(2012年9月22日)

種子を調べてみると,どうもドクウツギの種子のようです.ドクウツギは有毒植物で,人はその果実を食べてはいけないのですが,キツネや,テン,オコジョなどは餌として利用しているようです(上馬ほか 2005).巣穴や糞の形状・大きさから,これらの痕跡はキツネによるものではないかと考えています.

餌資源が不足していないのかなど気になることもありますが,津波で被災した仙台平野沿岸部で哺乳類の痕跡を確認できたことは嬉しいことでした.

この他に,貞山堀よりも内陸側の海岸マツ林にも同じように動物が地面を掘った跡がありましたが,写真の巣穴に比べると小さく,巣穴というよりも何かを探して地面を掘り返したような跡でした.

実は,キツネの巣穴は名取市の沿岸砂丘部においても確認されているようです.キツネの行動範囲は広いらしいのですが,もしかすると同じ個体かもしれません???

M.T.
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